[眼前では魔神へと突撃した勇者が、光の中で火花散らしつつも剣を振るっていた>>152。
翼持つ相手に、人の身で挑むのは難儀であるようだ。
何やら秘策はあるようだが、その発動に先んじて、魔王は動く]
ローゼライト、それとそこな王子。
闇の力、借り受けるぞ。
[魔力を凝縮した巨大な"手"は、先から帯びていた闇の力の濃さを増す。
そして極限まで力が高まった時、それは動いた――魔神そのものではなく、周囲の光球へ向けて]
さて、光と闇の塊をぶつけ合えば、どうなるものであるかな?
[魔王にとっても結果は未知数――良ければ球一つと相殺、悪くても囮くらいにはなるか、という程度の賭け。
何れにせよ戯れでもするかのような顔で、闇の"手"を操る**]