── 厨房 ──
[食糧の量を確認しつつ、持ち込んだ分をそこに加える。
経験の無い吹雪がいつまで続くかは知れない。
けれどきっと、村に残る人数を思ってもひとまずは持つだろう。
そして、使われたカップを洗い終わった後
すぐには立ち去らず、静かに視線を巡らせる
宿の中では、この場所が一番馴染みがあった。]
……レジーナさん
[だけど、いつでも隣にはあなたがいた。
わたしは家庭の味ではなく、あなたの味を教えてほしかった。
……あなたのように強い女性になりたかった。
彼女は最期までわたしの慕う彼女のままだった。]