せっかくのお誘いですが、陛下が首を長くしておりますので。 ご準備がつつがなく進みますようお祈り申し上げます。[軽口に紛れた本音を笑って退けて、辞去の挨拶を述べる。] 司令官閣下も次にお会いするまでどうぞご健勝で。 いくら穴に籠っていても、強い風が吹き込めば飛ばされてしまいますからね。[爽やかな顔で言ってみせたが、瞳をよぎる怒気は隠しきれてはいないだろう。理想を否定する者への、ごく瞬間的な感情の発露だ。もう一度頭を下げてそれを隠し、使者の任を終えて艦を退去した。]