オットー、厨房に籠を運べばいいんだな?分かった。[頼まれたことを反芻して、オットーが小麦の袋を持ち上げるよりも先に籠を持ち上げる。オットーの言い回しに軽い違和感を覚えたが、原因が分からないため、表情にも出さなかった。] うん、温泉に入ったあとは楽になるようだ。 モーリッツじっちゃも長年働いていたし、大切にしなくちゃって思ってる。[ぴたりと足を止めたオットーに頷いた。年寄り扱いするとモーリッツが怒るのはよく分かっているから、本人がいない場所でも年齢は話題にしない。]