―少し前―
[>>81>>82玲緒からは反応も返事も暫く戻って来なかった。
そこではたと我に返って胸に苦いものがこみ上げてくるけど、しおらしく謝る事は出来ない。
物心がつく頃には修練に励んでいたから学校の後は当然家に直帰する形だったし、友達はいても深く付き合えるような子はいなくて。
似たような境遇の女の子は玲緒が初めてだったから凄く嬉しかった。
仲良く出来たらいいなって思った。
約束も、した。
そんな時間があっという間に終わってしまうなんて思ってもいなかった。]
…そう。
[結局返って来たのは短いもの。
鈴の音のような静かなその声からは温度を感じる事は出来ない。
それに返すあたしの声も、多分そっけなく聞こえただろう。*]