― バルコニー ―鳴かず金雀 カゴの鳥代わり流す 一粒の涙籠のカギを 開ければやっと笑顔 見せ様が代わり残す 一枚の羽すでにカゴ もぬけ空[黒のバスローブを着て、小さく口ずさむそれは、アルビンには珍しい世俗の歌。まだ乾ききっていないのに縛った髪は、星の光にほんのり光っている]