―2階→談話室―[白い犬は、ヴァルターの口から、主の名前が聴こえれば、小さく首を傾げ。物思うようなつぶらな瞳で、去りゆく後ろ姿を、じぃと見送ってから。クゥン…と微か一声、啼き。 傍らの男が、崩折れ、震える声で呟くのを聴けば>>152そうっと、足音すら立てぬよう静かにその場を離れ、主の元へ戻った>>123]