― 天輪湖 ―
[突然始まった海産物焼きにはちゃっかり便乗しつつ。
休息の時が過ぎれば、後は先に進むのみ。
天輪湖に至る道は崖を登るか空を飛ぶかの大体二択。
過去には色々と無茶な登り方をした者もいたらしいが、そこは置いといて]
……え。
なに、あれ。
白銀の翼を広げ、舞い上がった先。
山頂の湖の上には、不可解なものが滲んでいた。
渦を巻く、鈍色の影のような何か。
そしてそれを見た瞬間、二か所で竜の咆哮が上がった。
一方は、精霊師と共にある虹の仔竜。
そしてもう一方は]
……リュウ!?
[自身の相棒たる、白銀の天龍だった]