[気付くや否や、パッと顔を背けたのは、自らの身バレを防ぎたかったゆえである。
中学生ほどに若返って髪や目の色が変わったとはいえ、容姿はやはり夜霧 静寂のもの。
素性が割れないとは限らない。
万が一素性が割れたら、幼くなってる的な意味でもセルウィンの方がより恥ずかしい。
それに、下手をするとシェイ達への年齢詐称がバレたり、触れられたくないヴァイオリンの話題に触れたりしそうで、色々と不都合が多い。
なるべく視線を合わせないようにしよう、と冷や汗交じりに視線を背けた先で、ひらりと鱗粉を撒き散らして蝶が踊った]
――ディアボロス!!
[影のような暗色のそれは、全部で5(10x1)匹。
ヴァイオリンの弓を構えて、セルウィンは蝶達の方へ向き直った**]