…良い一撃、くれやがって……![急所からの痛みの波に、荒い吐息を吐き。犬歯をむき出しにした憎々しげな笑顔を眼前のソマーリュへと向けた。口の端から、ツゥ――と、ソマーリュの血が、垂れてゆく] …――膝蹴りの何処が自愛だ。[そう、毒づいて。その身から人工的に削り取られたという、ソマーリュの悍ましい過去には思いも至らず、細められた瞳を怪訝そうに見やっていたが……]