―魔獣の領域―
どういたしまして。
[>>130ゾフィヤの声が聞こえれば、応じるように笑みを浮かべてみせた。
足止めは叶ったが、まだ狼は落ちていない。
>>119>>120他の騎竜師達も追撃を仕掛け、四方から挟撃を受けた巨狼は地面を切り、跳躍しようとした。
巨体に踏みつぶされれば、少女のかけた術はもろくも崩れるだろう。
一対多への術はどうしても効果が薄くなる。
けれどそこへ頭上から数多の風の刃が襲い掛かった為、体勢を崩し。
その間に風竜は下から上へ上昇し、狼の顎の下へ。
狼の爪がカレルの肩を掠めるのを見た。
けれどそれに勢いを殺される事なく、握った剣を振り下ろしながら
カレルは同志達に向かって声を張り上げる。]