――Achellea――
[アキレアが珍しい生物だと知ったのは、
あの日、アキレアに“生かされて”>>57、
身分が落ち着いてからのこと。
そのアキレア――女はそれを“ミル”と呼んでいる――に指示されつつ調べた先の、論文で知った。
どうやら銀河のあちこちで散見される生物らしい。だから女の故郷にいても不思議はないのだろうか?
色は様々あるが、何れも丸く長めの毛で覆われているそうだ。
難しいことはよくわからなかったものの、アキレアは気難しく、意図的に人間の治療に使うことは不可能である、という結論で締められていた。
意図的に利用としてもアキレアは拒み、人間以外の生物によって解明されたその生態通りの効能を発揮しない、ということであった。]