ん、狭いとこだと、走ったりなんだりし難いし。[返る同意に頷きながら、精霊石の欠片を握って意識を集中する。淡い翠の光が散り、それは少年の手に一本ずつ、片刃の剣を作り出した。銀色の柄から、透き通る翠の刃が伸びる双剣。比較的軽量なそれは、速度重視でちょこまかと動き回る少年と相性がいいらしい]……おう、りょーかい……![もうすぐ来る、という言葉>>146に、気持ちと表情を引き締める。澱んだ空気はじりじりと近づき──霧の中からそれが顔を出した]