人狼物語−薔薇の下国

340 下克上の服従試験


殭屍 アレクシス


 ……、ハ。

[短い、短い息を吐いて。熱で朦朧とする頭をぐらりと傾がせ、她ノ肩を強く掴む。
傾いだ頭は、その小さく頼りない方ノ上へ。ふわりと香るノは、幼娘特有ノ甘い香り。

そう、何方にせよこノままいけば、次ノ她の誕生日には”お別れ”をする予定ダっタノだ。
ならば、いっそ。別に”今”そうシてしまっても――いいんじゃあ、ないか。

――或いは。以前から頭ノ片隅で、考えていタ方法。
こノ僕の牙でもって、她を僕と……”同じに”、してシまえばいいんじゃあないか?

穢く、穢れタ、哀れな殭屍キョンシー。それはこノ女神には決して似合いはシないもノ。
そんな存在に、女神を貶めてしまうノは許せない、我慢できない。

――ダけれど、もう。同じくらい、”お別れ”も耐えられなくなってきタんだ。]

(160) 2015/06/04(Thu) 13:22:03

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