>>152あー。カタリナが「ねえちゃん」ってことは、そっか…。
[言いはしたものの、実のところ、樹海の村にいたこと、そこにいた自分と関わった人たちのことは、靄がかかったようにはっきりと覚えていない。
記憶のかけらがすっと出てくるには出てくるのだが、どうもそれが正しいのか自信が持てずにいる。
ただ、自分を「にいちゃん」と呼び、カタリナを「ねえちゃん」と呼んでいるという事実は、自分の記憶の片隅の“ペーター”とまるでパズルのピースがはまるかのようにうまく合うような気がした。]
俺の知っているペーターみたいだな。
ちょっとほっとしたよ。
[ただ、『カタリナ』の名を思い出したとき、その傍にいた“誰か”のことを一緒に思い出しかけ、心がざわついた。]