人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


薬師 クレステッド

―薬草園―

[流石に王族の権力と言うべきか。
ここで手に入らない薬草はほぼないと言っていい。
緑生い茂る道を慣れた風に進む。

 深緑の葉、黄色い花、茶色い種子

必要なものを頭にリストアップしつつ、それを必要分だけ摘み取り、
薬草籠へ放り込んでいく。

と、赤い実が目に入る。
この冬の終わりという風変わりな時期に成る、咳止めとしてはとても効果がある果実だ。
冬も終わりとはいえ、寒暖の差で体調を崩すものも出るかもしれない。
作っておいても損はなかろうと、実を採ろうとして]

   グシャリッ……!

[熟れ過ぎていたのか、手の中で容易につぶれる。
そうして、い果汁が幾重にも筋となって手と袖口を染める。]

(160) 2013/09/29(Sun) 00:49:49

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