─ 回想 ─[初めて会った少年─レトは、自分とは正反対だった。屈託無く、明るく、物怖じすることもなく。自分は、されるがまま言われるがまま。付けられた愛称に頷いて、手を引かれて外に出て>>81。でも、それは嫌ではなく。むしろ、嬉しかった。今まで自分にこんな風に接してくれる子は、居なかったから。自分のせいで怪我をしてしまう>>82と思った瞬間、頭が真っ白になった。誰かの助けを必死に乞うた心は、無意識の内精霊に呼びかける声となっていたらしい。そして]