[扉の向こうから呼びかけられ、部屋へ入ろうとして入れなかった。
完全に凍りついた扉はがっちりと固まり、まるで拒絶されているようで。
少々焦っているとアリーセが開けてくれた。]
お疲れ。
[部屋の中は氷で覆われ、置かれていた家具や、天井や、床、そして男が一人凍りついていた。
扉越しの会話と漏れ出る冷気とアリーセが竜人である事を加味すれば予想の範囲内ではあったが。
それでも驚きに一瞬目を見張り、それから表情を緩め。
ただ一言労いの言葉をかけて彼女の頭を優しく撫でた。
完全に理解する事は出来なくとも寄り添うことはきっと出来るはずだと、そう信じて。]
アリーセの母さんの墓ってどこだ?
[共に歩んで行こうと決意を新たにする。]