[ 気が付けば、リンデマンス王の身代金について、実質丸投げられてしまっていた。>>155
信頼の上の丸投げとも、手を合わせた者同士の禍根を残さぬ措置とも思いはするが、戦時に捕虜を捉えた当事者が身代金交渉をするという例は、聞いたことがなかったから、さすがにナイジェルの顔にも苦笑が浮かんだ。 ]
陛下、お怪我の方はいかがでしょうか?私のランスは一般兵の持つものより、少々重い作りになっていますから、お身体への負担も大きかったのではないかと案じておりましたが、後遺症などは残っておられませんか?
[ しかし、すぐに表情は常の冷静なものに戻り、最初に尋ねたのは、メレディスの体調について。
戦時の事だから、怪我をさせたことそのものについて詫びを入れることは出来ないが、出来ればきちんと回復して、国に戻って欲しいとの願いは異心なきものだった。 ]
僭越ながら、司令官殿の御指示ですので、私から身代金についての御提案をさせていただきます。
[ メレディスが、国に戻るには支障ないと判ずれば、早速「交渉」の口火を切る。
少しくらい無茶振りであろうと、タイガに任された事ならば、全てに応えてみせようとするのは変わらない。 ]