おねえさんも、おめめ、ご病気なの?
……いたいの? くるしい?
[ かつて彼女の瞳が琥珀色だったとも
亡くなった双子の兄の瞳を移植しているとも知らず。
自分の心臓のように、病気なのだろうか、痛かったろうかと。
ひどく心配げに翠緑を泣きそうに揺らして
藍玉色の目元の傷跡に、そうっと小さな手をのばそうとした。
そんなことで、彼女の藍玉の痛みや苦しみは
やわらぎはしないだろうに。
でも許されるなら、少しでも――… あたためてあげたいと願った。
彼女のその瞳にも、“