[そう焦る一方で、ダーフィトの理性はギリギリまで冷静に布石を打った。ガンソードを腰のホルダーに納める前に、右腕を突いて血を滴らせる。それを、足下に振りまいた。] 御子の血が浄めになるならば、咎人の血は烙印であれ。[ダーフィト自身に魔法の才はないが、教養として原理は学んでいる。己が発動させることはできずとも、いつか触媒として使えるかもしれない。退却するにも、やれるだけのことはしておく、それが身についている。]