[ 投げた問いに、諦めない、と、翡翠の少女は繰り返す。
その言葉に縋り、その言葉を杖に、前に進もうと足掻くように ]
そうか。なら、最後まで、足掻いてみせろ!
[ 諦めろ、と、言い続けていた男が、そう言い放ったのと同時、少女の足が蹴りを繰り出す。狙い定まらぬそれは、男が咄嗟に脇腹の傷を庇って身を引いたために、僅かに腹を掠めただけで空を切る。
しかし、男も弓を奪い取ることは出来ず]
バサリ...!
[ 次の矢を少女が番える前に、と、男は羽ばたきながら空中で素早く後転する。
そのまま滑空する勢いで少女の足元を抜け、背後へと回ろうとする意図は彼女にも見えただろうか* ]