[泰然とした余裕を見せ付けつつも、男は鋭い三白眼をクレメンスが現れたら向けるだろう] 実に愚かだったよ、私は。 貴卿があの様な壮大な企みを抱いていようとはな。 ――… ラウド・レイ・クレメンス。 そこに隠しているな? 姫殿下や解放軍の目は誤魔化せても、この私の目は誤魔化せんぞ。 さあ、諦めて、疾く白日の元に晒すがいい。[くつくつと笑みを浮かべながら男は謳う様にそして脅迫する様に告げる。事情をしる家令は危惧し、異邦人をみやるかも知れない]