人狼物語−薔薇の下国

557 天虹輪舞 ―黝簾王国探索行―


炎狼の双剣士 コンラート

[今よりも互いがずっとずっと小さかったころ。
遠い昔から家同士のつながりはあって。
傍にいる事が当たり前すぎて『ふーん、そうなんだ』、程度にしか当時少年だった青年は思っていなかったし、今もそう思っている。

ただ、家の役割としてだけではなく、自分にとって、
とても『だいじなもの』だから『護らなきゃ』という意識は強くあった。

ある時、アイリと共に街へ遊びにいった際に、『なにか』にだいじにしているアイリの命が脅かされた。
それが何だったのかは、わからない。

わからないけれど、だいじを奪われることが、なにより許せなくて、
『なにか』の攻撃をアイリの代わりに受けた。
……その結果、怪我をした自分より、アイリの方が大泣きし、困るという事になったのだが。]

『……大丈夫、痛くない、痛くないよ』

[アイリを安心させるため、そう伝えながら、帰ったのだが、その夜、しっかり傷が熱を持って魘されることになったのは、余談**]

(159) 2022/02/12(Sat) 22:49:25

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