[が、その時硝煙が上がった。
パァン。貴重な火薬が消費される音>>38
あの場所は、――…初陣の新兵だ。
シュヴァルベ最後の卒業生だと言って、緊張を全身に被っていた。
…いまにも暴発しそうな程に]
α班、β班。左右から回り込んで目標を殲滅。
深追いは無用。増援があるようなら即座に撤退しろ。
阿呆の新兵は囮に。
本人の運が良きゃ、生きてるだァろ。
[この程度の事態は折込済みだ。
だから躊躇なく命を下し、自分も走る。
…戦争経験の無い新兵。
それすらリスク覚悟で使わなければならない程
両国の損傷は大きく、
また戦の終わりも底なし沼のように果てしなかった*]