[扉の前に立つ。]
(……ただ待つってのは辛いもんだな。)
[扉越しに聞こえる会話。
アリーセの拒絶の言葉にぴくり、と肩が動く。
だが約束は約束だ、今はまだ動くわけにもいかず、じっと床を睨みつける。
やがて冷気が漂い、不穏な言葉(>>146)が聞こえてきた頃。
視線は扉へと向く。]
……父さん、か。
[自分には血の繋がった家族はいない。
もしかしたらどこかには存在しているのかもしれないが、いないものだと思っている。
故にこういった形で決別せねばならないアリーセの気持ちを完全に理解する事は出来ない。]