それと、この機会に、私から御提案したいことがあります。
ブリュノー王国の民、特に王都アマンドは戦場に近く、マルール王国、ティルカン連邦の両国に、祖国が蹂躙されるのではないかという危惧と不安に曝された事でしょう。
その不安を少しでも宥め、民の心を癒すために、アマンドの街に、温浴施設を建設し、民に解放してはいかがかと。
そして、その建設には、資材、人材を、両国から提供する事とすれば、両国がすでにブリュノーをめぐる争いを終結させ、今後は手を携えて、王国を支える隣人となるのだと、国民に印象付けることが出来るのではないかと思うのです。
[ 更には、恐らく王城に巣食う、両国のどちらかに擦り寄る事によって利を得ようと考える輩への牽制にもなろう、とは、こちらは口にはしなかったが、会議の列席者には、その意もまた通じただろう。** ]