[彼女を見送れば部屋の中へ。
そう言えば、ここに来るのは初めてだった。
一つ一つ中を確認し、目当てを見付ければ覗き込む。]
へえ、結構喰われてるじゃん
[死体の損壊を見れば、くつり。愉快そうに嗤う。
初めての狩りだったはずだが、その割にはよく狩れている。]
やぁっとお前と縁が切れたなあ
本当、こっちは辛かったんだぞ?
衝動抑えるために食おうとしてたのに、それを邪魔をされてさあ
[始めるのは昔話の恨み節。
人狼であることを曝け出す。どうせ死人に口なしだ。]
ちょこまかと、旨そうな餌が目の前を彷徨いててさ
知ってるか? 女子供の肉って柔らかくて旨いんだ
[くつり。くつり。くつり。
髪へと視線を流せば、その色に目を細める。]