[マーティンが亡くなったと告げたとき、そして危険生物だといったとき。
ソマリの目は零れそうなほどに見開かれ、驚愕の表情を映す。>>135
心底信じられないような顔で、声で、カレルが?と尋ねてくる言葉>>136には頭を縦に振り肯定の意を示した。]
……私はね、カレルが間違ったとは
思っていないわ。
[俯いたままそう答える。
マーティンを突き放すような言葉に聞こえたかもしれないが、それが本心だった。
いや、本心だと思おうとしていた。
マーティンの死後、カレルと再び顔を合わせたとき。
冷凍睡眠では……駄目だったの?と思わず口からついて、聞いてしまいそうだった。
でもそんなことは言えない。言ってはいけない。
……経緯は分からないものの、おそらく人狼と考えて、いや、人狼と思わしき行動があったために、あの優しいカレルが射殺という選択をしたのだ。
本当は恋天使……であろうと、……危険生物であることに間違いはない。
カレルが望んで殺したのではないし、その判断が誤っている訳でもない。
そう分かっているだけに、何も言うことはできず。
血を吐きそうな悲しみは、胸の中に溜まっていった。
目を閉じて一旦大きく息を吐き出す。
荒れ狂う嵐のような感情を殺して、殺して、殺して……。
距離を詰めた気配を察知して、ソマリを見上げた。]