早く此処までおいで…たっぷり遊んであげるからさ。
[笑みを湛えたままモニターを見詰め、頬杖でない方の手を振りかざすと人差し指で頭上にくるりと円を描いた。
すると、フロアの至る所に黒紫色に光るグロテスクなぶよぶよした塊が姿を現した。
それらは呼吸をするように、瘴気を放ち続ける。
しかしこれらは普通の瘴気ではない。
甘い香りを帯びた瘴気。
それは紫忌星たるエレオノーレにのみ扱う事の出来る、特殊なもの。
この瘴気に触れたものは、全てエレオノーレの掌の上。
瘴気の中に身をおけば置くほど、体力は奪われ、支配は強くなって行く。
天国を見せる事も、地獄を見せる事も、意のままに。]