― 巡洋艦ヴァイスメーヴェ ―
[海上を 白旗をなびかせた小型艇が航行する距離はそう長くはない。ウェルシュ・ストンプが同乗する艦に到着するまでの時間も。
条件とおりに丸腰のままに艦にあがった女領主は、胸に手を当てて甲板の二人に向けて、略式の礼取った。]
タクマ艦長には面談の申し入れ、
受けてくれたこと感謝する
ストンプ候に会いに、、
其方の港へ向かっている途中だったのでね。
入れ違わずにすんで幸運だった。
[常のように表情を変えず、敵対する船に顔を見せた女小主は、先ず本来向かっていた先を明かした。]