─ 蛟 甲板 ─
ウル…ご、ごめん、俺…
[慌てた様子で駆け込んできた彼女を見上げれば、状況把握したらしい声に申し訳なさと恥ずかしさで顔を伏せる。
が、彼女の上着が肩にかけられたと気付くと、慌てて顔を上げ]
ちょ、これウルの上着じゃないか。
いいよ、悪いよ。
その、取り乱したけど、もう平気、だから。
[胸元を抑えながら、水着姿同然の彼女に上着を返そうとしたが、重ねて着けてと言われれば有り難く借り受け。
ディークに振られた励まし?には、そういう問題じゃないと思いつつ自分の起こした失態が恥ずかしくてそちらを見ることは出来なかった。
自分のパニックのごたごたのなかで海老の排除も終わったことは、遠巻きに見守っていた船員からタイミングを見計らって伝えられることだろう**]