(――……あの女の子は、こうなることを最初から予測していたのでしょうか?)
[ふと思い浮かんだ疑問。
そうだとしたら、隠すことも出来ない弓を携えるのではなく、もっと小さい隠すことの出来る武器を用意するのが普通でしょう。
一瞬の気の迷いを頭から消し去り、彼女の弓と、護身用の拳銃を持ち出し、防弾チョッキを上から着込みました。
私達乗員は試験の際男女問わず、非常に厳しいクリア条件の体力テストを受けることになっています。
理由は犯罪者や痴漢等が出た時取り押さえる為。
テロリスト侵入を想定した時の為。
私の肉体能力は一般人よりは優れているとは思いますが、何分実戦経験がありません。
拳銃を手にした時、手ががたがたと震えました。
――まさか、私がこのような武器を手にする日が来るだなんて。
武器庫から出た際、頼りになる先輩とすれ違ったでしょうか>>142。]