─ 魔王城最深部 ─[そんな当初の困惑も、幾度と戦いを重ねた今はもう残っていない。お互い、掌を返せるならもっと早くにやっている。故に、こちらも躊躇う理由は無いから]タイガ![>>69領主の号を受けてその爪を揮う魔獣に、より高く早く跳ぶ為の風を添える。かみさまと呼んだ彼の人の方がその扱いには長けているのは、もう知っているけれど。その差を捻じ伏せるだけの力が魔獣にあると、これまでの戦いが教えてくれているから]