[険悪な空気を漂わせ始める中。珍しい、と途切れた声に顔を巡らせれば、後ろの座席から顔を覗かせたクラスメイトの高殿妹と目があったか。>>133その手に見えた菓子でもお裾分けに来たのだろうが。とても受け取る雰囲気ではないのは彼女にもわかったらしい。]……あ、おい。高殿。何がどう取り込み中に見えるんだ。[炉とはまた別の意味で目立つ容姿をした彼女が私服であることには気づいたが、疑問を口にする暇などなく。後部座席に引っ込む赤髪を見送って。]