人狼物語−薔薇の下国

489 グラムワーグ・サーガ4


告死の影翼 シメオン

 …………。

[縛の内で感じ取るのは、術の紡ぎ手に宿る天の加護。
大天使の術を持ってしても、掻き消えてはいなかったのか、と。
過るのはそんな思いと]

 ……きみに、加護を与えたものは。
 相当な負けず嫌いでもあったのかねぇ。

[ぽつりと落ちたのは、そんな呟き。
糸の源たる左の腕は完全に使えず、翼の動きもだいぶ制されている。
さて、どうするか、と思案を巡らせつつ、影は自由な右の手に力を集める。

果たさねばならぬ命がある。
故に、ただ堕ちるを受け入れる事はできない。
ならば、と思いながら影は呼吸を整えた。*]

(157) 2017/11/09(Thu) 22:15:16

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