― その後の後 ―[ 彼が訪ねてくるだろう事は予測していた。だから、男は、淡々と落ち着いた様子で、イングリッドの兄を迎え、盃を受ける。そして、彼の懸念と、兄としての願いを最後まで聞き取って、微笑みを浮かべた。 ]イングリッドは一兵士というより、騎竜師《私》のサポートという形で働いてもらおうと思っていますから、その点では心配しなくていいと思いますよ。彼女より速く巧みに馬を操って騎竜について来られる兵は師団にもいませんし、連携については何度か経験済みという強みもありますからね。何よりも、私が常に傍で守ることができる。[ 身の安全という意味でも安心してもらっていい、と、言い切って ]