人狼物語−薔薇の下国

541 グラムワーグ・サーガ 5 〜呪歌、今まさに絶えんとする時


皇帝 ファミル

[和やかな歓談の最中、燃え続けている塔から何か崩れる音がして、火柱が一度高く吹き上がった。
断末魔のような炎は、夜空によく映える。
考えてみれば、あそこもドロシーとの思い出の地だったなと、ドライフルーツを噛みながら思いを巡らせた。

前皇帝への反乱計画がほぼ整った頃だ。
迎えに行くと絆の声で伝え、学園へと向かっていた途上で、彼の方からウル混入の顛末を聞かされた。

卒業(脱走)記念になにか大きいことでもすれば?と提案したのは自分だが、予想を越える結果を残した彼に舌を巻いたものだ。
とはいえ、脱出に少し問題も起きているようなので、急ぐことにした。]

(157) 2020/11/16(Mon) 18:34:37

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