[厨房ならば、食べ物でいっぱいのはずです。
ローレルはひょっこりと、食堂の隣の厨房に入りました。
美味しい林檎や新鮮なトマト、燻製のお肉なんかがずらりと並んでいて、なにが入っているのでしょうか、足下には樽がいくつも置かれています。
すん、と嗅覚に頼れば漂うのは酢漬けの香。
これは、樽に入れられているのでしょうか?]
きっと、そうだとローレルは思いました。
見えないルーチェに向けて首を傾げてみたら、ルーチェもそうだというように頷き返します。
ならば、まずはこの香りのするものを食べてみよう。
[ローレルはそう考えるのでした。]