……言っとくけど、俺はお前を皇子扱いしねーからな。
[師達からは、くれぐれも皇子に粗相の無いように、と言い含められていたが、そんなことは知ったこっちゃなかった。
おまけで留学出来たと受け止めたが故の反発心と劣等感]
留学先では皇子でもなんでもねーんだからよ。
[負の感情を隠せるほど大人でもなかったシメオンは、尤もらしいことを言って対等の立場に立とうとした]
…そもそも、なんで留学なんかするんだ?
[次いで投げかけたのは、留学の話を聞いてから抱いていた疑問。
留学先は母国セドナを開国に至らしめたマチュザレム。
シメオンの頭には”人質”の二文字が浮かんでいた**]