― 食堂 ― お。いいねえ。 博士もいける口だったのかな。[ココが用意したウイスキーのボトルを見てたちまち上機嫌になる。グラスに氷を入れ、マドラーでかき回してグラスの表面を白く曇らせてからボトルを手に取り、しばしラベルに見入った。] フォアローゼス───じゃないな、これ。 青い薔薇のラベルなんて初めて見たな。 ひょっとして、特別注文で蒸留させたとか。[のんべえだなあと笑って、ボトルを傾ける。琥珀色の液体がグラスの中に注がれ、華やかに香り立った。]