[配った後にチョコレートを返す、という言葉には曖昧に笑って緩く首を振る。]あー、俺は…いいよ。皆で食べて。――何か食欲なくってさ。[それでも返すと言うのならそれ以上重ねる事はないけれど。]…それじゃ。[そう言って、男は給仕室から出ていく。その姿はコンスタンツェに男の生きる気力が削がれている事を感じさせたか。]