人狼物語−薔薇の下国

238 奪還試験


闇の精霊 ルートヴィヒ


[宵待草が風に揺れて、蛍袋が帰館を祝ってしゃらしゃら鳴り響く。
荘厳な鐘の音にも聞こえ、もう一度愛妻を娶るように交わす接吻。

両腕が彼女の後頭部と背を抱きこみ、淡色の髪が紗と変わる中。
発露する感情を愛しむよう啄ばみ、笑気ごと、多幸ごと、

彼女の齎す光を飲み込んだ。>>92


きっと、永久に彼女に溺れるのだと確信を抱いたまま。





腹の底に広がる温もりは、寂しい闇をポッと灯した。
―――そうして、深淵の底に、漸く孤独を拭う白夜が訪れる。*]

(156) 2014/08/27(Wed) 21:49:53 (momoten)

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