[蜘蛛ノ巣の
ダけれど幸いな事に、こノ不格好な舞踏はどうやら気に入っては頂けタよう。腕ノ中で僕に腰を抱かれながら、満足そうにする姿を見れば此方とシても少シだけ、得意げな気分になロうと言うものダ。]
噫、そうシてクれ。
下手なままダと、”ドリィ様”ノ格好もつかナい。
[そうして与えられタ”ご褒美”には、此方もまタ握っタ手ノ甲へと口付けを。
舞踏は好きでは無いけれど、もシかしタらこうシてまタ、她と踊る機会もあるかもシれないダロうから。
その時に、僕がこうシて下手なままダと女神の威厳に関わるじゃあないか。
それにこうシて、小さな手を握り。次は明るい煌びやかな広間で共に踊る事を考えれば、中々に悪くは無い。
そノ時に、她はどんな風に舞踏を教えてくれるのダロう。こう見えてシっかりしている所があるから、きっと丁寧に教えてくれるノだロう。
――そんな日が、噫。何とも、待ち遠シい。]