ふにゃっ。[黒い魔獣の初撃を躱してまだ空中にある時に、道化師の作り出した魔力弾が襲い来る。これは避けられないと見て、守りを固めることを選んだ。詠唱無しの簡易魔法で、どれだけ耐えられるかわからないけれど。思念の呼びかけに応えて、木精宿る神樹の枝から蔦が伸びて傘を作った。そこへ魔力弾が着弾する、と思われた瞬間、天より落ちてきた巨大なものが何もかも吹き飛ばす。]