[ ともあれ、傷口を舐めた炎は、熱による浄化と血止めの一助となり、男の体は、それ以上の血を流すことなく、静かに、その場に横たわる。 ]う…[ 小さな呻き声が、唇から漏れたのは、幾ばくかの時が過ぎてから。己を呼ぶ声が聞こえたなら、薄く開いた瞼の奥で藍色の瞳が、声の主を求めて動いたのが見えるだろう。 ]…みな、いきてる、か?ひなどり、ども…[ 蘇生の課程で、時を遡り、そこから帰り着いた魂は、流れ去った時間を認識できず、眠りに落ちた瞬間の、気がかりを口に上らせた。* ]