― 上空 ―
[天の軍統べる者の号令で、万の翼が飛翔する。
それは光り輝ける滝の如くに。
近寄ればやがて、天の祝福歌う響きが人の子らの耳にも届こう。
それは荘厳にして華麗。
悪を討ち闇を制する、光の軍勢である。
対するのは重厚なる人の子の船、
それが持つ由来など天の御使いの知る由もない。]
一軍は後ろに控えよ。
[輝ける天使のうち、一軍を分けて少し高い空へ留める。
人の子の船が砲火を噴いた。>>135
それは大天使の目に、まったく無謀なる花火にも似て見え。]
…──── 撃ち放て。
[やがて。
天より光の矢が、無数に人の子の船めがけて降り注いだ。*]