[牙で肌を裂き、舌腹でまさぐるように舐め取って。
辿り付いた肉茎の裏筋を愛で、爪で赤い亀裂を描いていき。
下方から上目でカレルの表情を窺う。
開かれた襟元から覗く男の上気した肌が確かな高揚を伝えるだろう。
手の中の血塗れの屹立は気力をなくしてしまったか、或いはより膨張し歓喜していたか…
男はそれを満足げに眺めて口腔へ含み、卑猥な水音を立てて口淫を続け…、滑り落とした二本の指先が、固く閉ざした窄まりを探り当てて、爪で掻き乱していく。
傷を描き血を含ませ、自己の先端をひたりと触れさせ――…
赤く濡れた後孔へ、一気に腰を詰めた。
酷く乱雑で獣染みた行動だった。
自己の快楽だけを追い求めるような行為でしかなく。
この一瞬が彼にとって救いとなるのか。
それさえも*掴めぬままに*]