[半ば老朽化した階段を注意深く進み、コテージ跡の奥へ。と、不意に開けた場所に出た。]カウンター。ここがロビーであったのか。[ロビーの奥で何かを見つけた。パネルだ。何枚かあるようだ。…皆が皆、良い顔で写っている。井戸の周りでじゃんけんをしている姿や―恐らく肝試しなのか?どの写真もなぜかチョキばかりを出しているように感じる―、中には親しげな男女で寄り添っている物もあった。]ここは確かにかつて人が生き、笑っていた場所なのだ。だからこそ。[誰に言う訳でなく呟いた。]