[正面から近づいてしまえば、 きっと野営が多い事もあっただろう、少し日に焼けた顔の――、 いろが、朱に染まっているのが分かる。 ぎしり、 短く鳴く寝台の音が、妙に耳に残る。] お前を一人で寝かせたら、 狼に食べられてしまいそうで、不安なんだ。[それは半分は真実、もう半分は? 言葉に出来ない感情が、胸の中でどろりと溶ける。 それは言葉にするにはあまりに浅ましく、そして背徳的な――**]